« 禁断のアナログの世界に入る | トップページ | 秋月FGキット稼動 »

2008年9月14日 (日)

オシロを買ってしまった

清水の舞台から飛び降りる(9/7/08)
 衝撃的なタイトルをつけたけれど、私の買い物歴から言えば、このあいだのデジタル一眼レフ以来の高額の買い物である。 買うかどうか迷っていたオシロを遂に注文した。根が小心者だから10万近い買い物ではいつも迷いに迷って結局、買わなかったということもある。そして買う段になってケチって少し安いものにしてしまい、後で後悔したりする。しかし、電子工作を始めてそろそろ1年。この熱は暫く冷めそうにない。アナログの世界を探検するのにテスターひとつではジャングルに鉄砲も持たずに入り込むようなものだ(テスターはナイフくらいか)。

 とは言いながら、迷っていた自分を後押ししたのは、ネットの情報だった。狙っていた秋月電子のTFTディスプレイのデジタルオシロが秋月より2万円も安いことを知って、思わずこの激安ショップに注文を出してしまった。¥79,800。

 サイトの広告に、「6kロングメモリーの2ちゃんねるの薄型軽量...」などというちょっと怪しげなコピーがあったりして、お金を振り込むとき一瞬不安がかすめたが、帯域60MHz、250M/秒サンプリングの立派なスペック。PCオシロなどに付いているFFT(スペアナ)といった追加処理機能はついていないが、まあアマチュアの個人が最初に買うオシロにしては十分すぎる。恐らくオーバースペックだろう(秋月電子さんごめんなさい)。

 何故、こんなに思い切ったことができたのか。実はこれだけではない理由がある。リズムメーターの工作が進んで、アナログ部に整流回路とボルテージフォロワーのバッファーを追加しデジタル部に始めて接続したときのことである。コンパレーターでパルスにする前に、ADコンバーターで時系列で出ている電圧を測定することを思いついたのである。

 温度ロガーのときの資料を参考に、4msのタイミングでADCを動かし、マイクから入れた音をUARTに吐き出させるコードを追加した。動かしてみた。出てくる。出てくる。最初、数字の出方がまちまちだったが、音声のような断続的な電圧を一点だけで計測していることに気づき、10回測った平均を40msのタイミングで出力することにすると安定した。

 メトロノームをマイクに近づけて計測する。やった。正確なタイミングでパルスが観測できた。よしよし、リズムメーターの基本部分はこれで出来そうだ。あとはアンプのゲインを上げたり、パルスの閾値をチューニングするインターフェースを考えれば実用的な計測器になりそうだ。Rythm_log

 この数字の羅列を見ながら、手探りながらアナログの現象を良くここまで追い込んだなと自分ながら感心する一方、この音声波を目で見ることが出来たらどんなに楽になるだろうと考えた。 ここからパルスを正確なリズムにする過程にはまだまだ乗り越えなければならない問題があるはずだ。スイッチのチャタリングを抑えるのと同じ工夫でデジタル系は何とか解決しそうだが、バラックで組んだオペアンプのところは全く手が出ない。

 回路を少し換えるだけで劇的に音が良くなった経験もある。アナログもちゃんと部品の性能を出してあげたい。それにはテスタだけでなく、まともな計器がなければ話にならない。オシロスコープが欲しいと言う気持ちがこれまでになく強くなったのである。あのロジアナだってあるとないとでは大違いだった。今度も役に立つに違いない。

 それにしても、この1年のはまりようは、自分でも驚く状況である。10万円近い計測器まで買ってしまうのだから。しかし、実は密かな野心が生まれている。オシロがあれば、禁断のオーディオの世界にも自信を持って進めそうなのだ。これでまた世界が広くなる。

オシロが届いた!(9/9/08)
 注文したのが、日曜の深夜。今はネットで銀行振り込みが出来るのでそのとき同時に振り込みも済ませる。実際に振り込まれるのは月曜のはずだ。まあ、品物の到着は2、3日かかるだろう、その前に参考書でも買ってくるかと思っていたら、その翌日の朝、早くも宅急便が来て品物を置いていった。は、はやい。 早すぎる。A9091359

 はやる心を抑えて、梱包をとく。ポータブルなのでとても軽い。しかし、画面は8インチある。オーディオルーム(工作室)に持っていくのももどかしく、居間で電源を入れる。まず、お手本どおりプローブの校正をコネクタの先のトリマーでやる。おお、教科書どおりパルスの立ち上がりを調整できる。何か急に自分が専門家になったような気分である。

工作室に持ち込んで、早速CDプレーヤーの出力を入れて動かしてみる。出た。研究室で見せてもらうだけだった御馴染みの音声波形が出てくる。何しろ参考書を買う前に届いてしまったのである。予定が狂って、次に何をして良いのかわからない。とりあえず、工作コーナーを整理して、一番奥にセットする。

分解能は上下8ビットなのであまり波形は滑らかにならない。誰かが書いていたようにプロットがちょっと太くて精密な感じがしない。メモリは5キロほどしかないのでロガーのようには使えない。FFTがついていないのはやっぱり不便だ。調べていくと色々不満なところは出てきた。しかし、オシロを使い込んでいるわけでもなく、操作にも慣れていないので即断は禁物だ。もう少し使い込718んでから評価をしたいと思う。

 シグナルジェネレータがないので、連続波形を見たあとは当面やることがなくなった。シングルトリガーで、過渡特性なども見たいが、勉強不足でどうやったら良いのかまだわからない。懸案のマイクで拾ったリズム音は増幅器がまだ完全でないので恐らくノイズに埋もれて無理だろう。まあ、あわてずにぼちぼちやって行くことにしよう。

秋月のファンクションジェネレーターキット[AKI-038](9/12/08)
 泥棒を見て縄をなうということわざ通り、オシロを買ったあとシグナルジェネレーターを自作している。数万円だせば安い既製品があるが、アマチュアでもアマチュア無線のように周波数がふらついて人に迷惑をかけることもないし、ましてや人に使ってもらうものを作るわけでもない。デジタルのDDSはあとの楽しみに置いておいて、秋月で値段も手ごろな(¥3500)、アナログICのMAX038 を使った信号発生器キット(AKI-038)を買ってきた。こいつはネットでも評判が高く20MHzまでの正弦波、方形波、三角波を出せる。ただ世の中はデジタル時代でチップは製造停止になってしまったようだ。

 まあ、こちらは今は音声周波数の範囲がでるだけで良いから、完全なオーバースペックだ。それより、計測器なのでケースに入れたいが、その実装に頭を悩ましている。折角だから、AVRで周波数カウンターを作ってLCDに表示させたい。周波数レンジもロータリースイッチか、これもマイコンでリレーでも動かして高周波まで出せるようなものにするか構想はいくらでもふくらむ。実装が決まらないとケースの大きさも決まらないし、気に入ったケースだと基板や外付け部品がはみ出て実装が出来なくなったりする。といって大きめのケースにすると何か間抜けな感じになる。いや、これだけでも難しい。

 とりあえず、周波数帯を決めるコンデンサーのところをICソケットのピンにしてバラックながら暫くは実用的に使えるようにする。キットそのものは、半田付けだけだから造作もない。一晩で出来たが、問題は、電源である。始めての正負電源の製作である。幸いオペアンプのサイトで散々両電源の回路を見ていて一番簡単な、単電源から大容量のコンデンサーと抵抗で中間電位を得る方式にして、小さな基板にDCアダプタをつけて作り始めた。秋月で9VのACアダプタを手に入れ、これを半分にしようというのである。5Vが4.5Vになるが、まあそれは目をつぶろう。どうせ低周波しか使わない。

 作った後から考えれば、この回路の見本にしたオペアンプの消費電流は精々10mA程度、今度のジェネレーターは100mA近い電流を要求しているのでうまく行く筈がなかったのだが、作っているときは気づかない。出来たあと無負荷で電圧を測るとちゃんと、4.5Vづつに分配されている。早速キットにつなぐが動かない。テスターで電圧を測ると、プラス側が6.3V、マイナス側は-2.7Vと偏ってしまっている。

 分圧抵抗に流れる電流の何十倍の負荷をかけているのだから当たり前といえば当たり前なのだが、能天気なことに作ってみてから気がついた。分圧抵抗に100mA以上流せばよいのだろうけれど、そんなことをしている回路は見たこともないし、だいいちエネルギーの無駄で美しくない。

 それより、早くジェネレーターを動かしたい。オシロを見るために、ジェネレータを作っている。そのための電源に余りかかづらっていられない。えいやと、手持ちの+5Vのスイッチングアダプタ出力を2つ正負になるようにつなぐ。これが不思議なことに電圧がでてこない(あとでタイミングの関係でどちらかが動かなくなることを知った)。何となく気持ちが悪くなって、すぐにやめ、片一方を乾電池3個で供給してみた。

 やっとジェネレータが動いた。モニターのヘッドフォンに正弦波らしい単調な音が流れる。早速オシロのプローブをつけて波形を観測する。音楽音声と違ってクリアに表示される。8ビットの分解能はやはり少し苦しい。しかし普及版のデジタルオシロは大抵が8ビット(256ポイント)の垂直分解能だ。文句を言っても始まらない。色々レンジを換えて見る。やはり情報どおり、正確な正弦波ではなく先が少し尖っているのがわかる。

 方形波、三角波、順調に観測できた。あとはしっかりしたアッテネーターを用意すれば、いよいよオペアンプの調整に入ることができる。しかし電源には困ったものだ。色々な選択肢があるだけに決めるのが難しい。

 まあ、まだ先は長い。これも泥縄のくちだが、オシロとオペアンプの参考書も手に入れた。ゆっくり少しづつ決めていこう。

|

« 禁断のアナログの世界に入る | トップページ | 秋月FGキット稼動 »

電子工作」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1089557/23739358

この記事へのトラックバック一覧です: オシロを買ってしまった:

« 禁断のアナログの世界に入る | トップページ | 秋月FGキット稼動 »