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2012年10月28日 - 2012年11月3日の1件の記事

2012年11月 3日 (土)

アナログでもない単なる工作:ペンライトの制作とGPSレシーバー

DC-DCコンバーターで3W白色LEDを点灯する(10/21/2012) 
 アナログ工作をしているあいだにアクリルの加工が面白くなって止まらなくなった、LEDペンライトのケースの自作である。アクリルパイプを切り出して作る。これが結構面白い。

S_p9135160  このあいだ、焦電センサーを作ったとき、センサー部の回転軸のためにアクリルの円柱をハンズで買った。ちょうどそのとき一緒に内径22ミリのアクリルパイプも買っておいた。このパイプで、昔、秋月で入手した3W白色LED(レンズフォルダー付き)のペンライトを作ろうというのである。

 秋月で買ったLEDは、放熱基板付3W白色パワーLED[OSW4XME3C1S]で、これに合うレンズフォルダーセット[OSHH2045M]もあわせて買ってある。電源は、単4一ヶである。ストロベリーリナックスの昇圧DC-DCコンバーター(AS1322の旧製品。今はもっと小さい新型が出ている)を使う。電池一ヶで3Vを出力することができ、へたりかけの電池でも煌々と点灯する。

3w_led  汎用基板を細長く切って電池フォルダーとコンバーター基板、それにタクトスイッチを固定し、LEDのレンズセットがグラグラしないよう少し太めのケーブルで基板にハンダ付けして、バラックで即席のペンライトを作ってみた。試しに洗面所に持ち込んで鼻毛切りの照明に使うと、これが明るくてとても具合が良い。

 乾電池は、ワイヤレスマウスで使い終わって山ほど残った単4を使う。マウスで使えなくても電圧はまだ1.3V位あり、捨てるには忍びない(究極のケチである)。DCコンバーターだと、最後まで電池を使いきれるので地球に優しい。しかもこの白色LEDは規定電圧が3.3Vで電流制限抵抗が要らない。

接着剤をなるべく使わず全部分解できるペンライトを作る(10/22/2012)
 少々、水がかかっても大丈夫なようにケースに入れてやろうと前々から計画していた。アクリルはシアノクレート系の瞬間接着剤で強力に接着できるので、基板や、レンズフォルダー、スイッチなどを接着剤でケースに止めてしまえば、簡単にペンライトになる。

 しかし、電池交換が困るし、だいたい、ただ接着するだけでは芸の無い話である。少し凝ってみることにした。基板やスイッチ、LEDフォルダーもすべて取り外しが出来るような構造にし、分解できるようにしておきたい。

S_pa245274  まず第一の問題はLEDのレンズセットのケース(アクリルパイプ)への固定である。買ってきたパイプはレンズのハウジングがぴったり入る大きさのものを選んだはずだが、買って帰って、入れようとしたら、わずかながら内径が小さく(0.5~0.7ミリ程度)、入らない。

 パイプの内側を削れば入るかもしれない。しかし、内側を綺麗に削るのは難しい。しかもかなり削らねばならず、強度が不足しそうだ。この工作はあきらめることにした。中に入らないのなら、マウンターのような固定具で、外側で両者を固定するのはどうだろうか。

 しかし、見栄えの良いマウンターを見つけることは、そう簡単ではない。それに作ることはもっと大変だ。あれこれ考える。スイッチの固定も解決すべき課題である。電池フォルダーを入れる関係で、中の基板はパイプの中間部に位置してしまい、この基板にタクトスイッチをつけても外に届かない。

S_pa245280

 それにこのあたりの小さなスイッチは、タクトスイッチなどのモーメンタリースイッチ(押すときだけON)ばかりで、こういうときに便利なプッシュイン、プッシュアウトのスイッチは探しているが、見つけられない。

 それでも部品箱から、色々なスイッチを取り出し、実際にパイプに合わせてあててみては、何とかならないか、あれこれ妄想にふける。これが面白い。時間が経つのを忘れる。

 ただ、スイッチの固定はともかく、基本的なところ、LEDレンズフォルダーをどう固定するかが一番の課題だ。LEDは、放熱板を兼ねたアルミ基板にハンダ付けされ、そのアルミ基板はレンズハウジングにネジで固定されている。現物をパイプにあてて見たところ、アルミ基板だけならパイプの中に入るが、基板からはみだしたネジ(1.7ミリ)の頭部が邪魔をして中に入らないという微妙なサイズであることがわかった。 S_pa245272

LEDをパイプに固定する良い方法を見つけた(10/24/2012)
 ここで突然、アイデアが閃いた。アクリルパイプの内側に、このねじの頭が入るだけのミゾを彫れば、ぴったりパイプにはまるのではないか、そこに固定する仕掛けを作ればレンズフォルダーとパイプの固定ができる!

 写真を見てもらえば、すぐわかるが、このミゾをL字にしたところがミソである。いわゆるバヨネットだ。これを思いついた時は少なからず興奮した。ただアイデアを思いついただけでは何にもならない。考えたとおりの形で目的を達せるか早速、実行に移すことにした。

 こういう細かい研削作業はミニルーターの本来の仕事である。ビットを一番小さいボール型のやすりにとりかえて慎重に削っていく。アクリルなので簡単にL字ミゾが出来た。ネジをあてる。うむ、もう少しだ。また削る。

 削っては測り、また削ることを何回か繰り返す間に、LEDソケットがズズッと中に差し込まれた。良いぞ。LEDソケットを回す。よーし、カチッと音がして(気のせいだったかも)ソケットが廻り、見事にパイプに固定された。

 少々引っ張ってもソケットははずれない。いやあ、嬉しい。はたから見れば何に喜んでいるのか馬鹿にされそうな状況だが、自分で考えた通りに物事が進み、しかも思ったとおりの結果が生まれると、どんなささやかなことでも無上の喜びになる。

S_pa245278 次は、タクトスイッチの固定である。その前にメイン基板がパイプに入るよう、幅を微調整する。サーキュラーソーを買っておいて良かった。こういう細い切り出しはヤスリで粉だらけになるところだが、機械だと一瞬のうちに1ミリ以下の単位で切り出すことが出来る。

 タクトスイッチの固定は別のアイデアがある。小さな基板をT字型に組み合わせ、横のTの部分にスイッチをハンダ付けする。これをパイプの中に入れて固定することで、タクトスイッチの位置をパイプに近づけることができた。

 スイッチの穴をパイプにあける。組み立てるときに、この穴に斜めにスムーズにスイッチが入るよう、縦の基板の下端は少し丸くする。我ながら良いアイデアだと自画自賛する。主基板に切り込みを入れて、何とか主基板、タクトスイッチ基板が組み合わさってアクリルパイプに納まり、スイッチが動いた時は、思わず拍手が出た。やれやれ子供のようだ。

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底の蓋も自作しご満悦(10/26/2012)
 あとは配線だけである。配線といっても、電池とコンバーター、LEDランプ、スイッチをつなぐだけだ。ただ組み立ては難儀した。タクトスイッチの基板がLEDフォルダーに当たりうまく組み立てられないのだ。別々に工作をしていたので気が付かなかった。スイッチが動かなくなる。

 やすりで削り、スイッチ穴を楕円形にして延ばし、やっとのことで納める。出来た。タクトスイッチも快調に動く。メイン基板の固定はまだ暫定的で、底部は何もしていないが、とりあえずは使える。子供のように何度も何度もスイッチを入れて、点灯を確かめ、手触りを楽しむ。

 残るは、メイン基板の固定である。写真を見ていただければ、良くわかると思うので詳しい説明は省くが、アクリルから綺麗な円板(裏蓋)を切り出すのは予想以上に難しかった。裏蓋の固定も味をしめてバヨネット方式にした。

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 瞬間接着剤の付け方を失敗して、とてもみんなに見てもらえるような外観にはならなかったが、とりあえず裏蓋も固定され、これでLEDペンライトは完全に完成した。いやあ理屈抜きに嬉しい。何度も点灯しては喜ぶ。

 何故こんなに嬉しいのかわからない。恐らく、目的に向かってあれこれ試行錯誤し苦労しながらそれが想定どおりに実現したことが喜びの源泉なのだと思う。以前、CADソフトEAGLEの記事を書いたときにコメントを貰ったことがある。仕事で悪戦苦闘している方から「これが面白いと言う人の気が知れない」というコメントだ。

S_pa275290  所長は、昔、先輩から、「こいつは、何でも面白がって仕事をしてしまう」と、褒められているのか貶(けな)されているのかわからない批評を貰ったことがある。仕事のなかに自分なりに目標や、目的を設定し、これを自分の工夫で解決できるようにあれこれ考えて仕事にとりかかれば、仕事は苦にならなくなる。究極のプラス思考だと思っている。お薦めする。

次の工作のテーマはGPSロガーか(10/28/2012)
 それはさておき、LEDペンライトの工作の最中に、すんさんの掲示板で、shuji009さんが準天頂衛星「みちびき」を受信できるGPSレシーバーを購入された記事を見つけた。このレシーバーPA6Cは、ARMでお世話になっている、ねむいさんが廉価な上に高性能だと今年の始めに盛んに紹介され、ChaNさんも入手されて手持ちのGPSロガーのレシーバーに換装されている。

 所長もGPSには関心があり、4年以上前に台湾製のロガーを買って、旅行の度に持っていった。しかし何回か使った後、あまり使わなくなった。野外や長距離でないと誤差が大きく、特に大都市のビル街では、殆ど測定不能になるので、都内で使うには実用性が乏しかったこともある。

 しかし、このPA6Cは、天頂近くにいつもいる衛星電波を捕捉するので精度が高いということだ。ねむいさんが紹介されたとき、買おうと思ったが、日本で買えるところが売り切れだったりして結局買いそびれていた。

 LEDペンライトの工作が一段落し、急に欲しくなった。shuji009さんの紹介されたお店では安定的に供給されているようで、値段も安い(¥3480)。FPGA評価ボードDE0や、Mbed、LPC2388のFreeRTOSなど、懸案の機器が勢ぞろいして待っていると言うのに、欲しいとなると、そればっかりに目がいってしまう。困った性分である。

S_pb035297  ただ、これを買ってしまうと場所だけでなく標準時刻も簡単に手に入るので、これまでのJJY受信ユニットの存在が危うくなる(これで標準時計を作ろうとしていた)。で、迷っていたのだが、結局、買うことにした。まあ、¥3000少々の出費だ。悩むより買った方が全体のストレスが少ない。

あっという間にPA6Cが届いて早速テスト(10/31/2012)
 日曜(28日)の夜にネットで発注し、代金の振り込みもそのとき済ませた。月曜に品物は発送されて、現物は翌日の火曜に届いてしまった。噂どおり目茶目茶早い対応である。

チョコレート箱のような小さな箱に、エアシートに包まれてもっと小さな基板が入っていた。ブレークアウト基板付きなので、ハンダ付けする必要はない。早速、ブレッドボードに差して簡単なテストを開始した。UARTは、USBブリッジの例のAitendoのCP2102基板を活用する。

 ネットから、PA6C用のユーティリティソフトMT3339 PC toolをダウンロードする。まず、TeraTermでレシーバーからNMEAデータが出ているのを確認して、ユーティリティを起動する。うむ、問題なくつながった。

 しかし、受信はするものの、全く衛星を捕捉しない。そうか、室内では無理なのか。これは外に持ち出すしかない。棚に置いたままだったNetPC(ASUS S101)を慌てて取り出し充電しながら、ツールを入れ直す。

CP210xのドライバーに難儀したが、何とか衛星を捕捉(11/1/2012)
 うーむ、USB-UARTブリッジのCP2102のドライバーがNetPCに入らない。最初、間違えて、Windows2000のドライバーを入れてしまったのが原因かもしれないが、正規サイトから落としたインストーラーにエラーが出て動かない。

 結局、別のサイトから別のWinXP/Vista/7用のインストーラーをとってくることでドライバーのインストールに成功した。所長のNetPCの環境(WinXP SP3)だけかもしれないが、シリコンラボの正規サイトからダウンロードできるCP210XのインストーラーDriverInstaller_x86.exe(V6.6)は、「言語環境が違うのでこのインストーラーは動かない」ではねられて先に進まない。

 CP210x_VCP_Win2K_XP_S2K3_Vista.exeという巷に溢れているインストーラーでは問題なくインストールされる。ネットにはこの情報はみかけない(11/1現在)。始めてCP210xのドライバーをインストールされる方は注意されたほうが良いだろう。

 このNetPCは、BlueToothがついているのでCOMナンバーが違ったりしたが、何とかシリアルポートが通った。酔狂さに自分でも驚くが、乗りかかった船である。12時を過ぎたもう肌寒い深夜にネットPCとGPSレシーバーを持って玄関から外に出る。幸い雨は降っておらず星が見える。

Pa6c_1  暫くすると(数分はかかる)、GPSユーティリティMT3339の画面に、捕捉した星のマークが次々に出現した。7つ近く出た。ああ、やっと動作が確認できた。しかし軒下まで来ると、次々に星が消えていく。ふーむ、結構シビアだ。玄関前に立ち、軒に上空を塞がれると、室外と言えども捕捉は難しくなる。やっぱり空が見えていないと駄目なようだ。

ブレッドボードからまともな基板にして車に積む(11/2/2012)
  ジャンパーコードの刺さったブレッドボードのGPSモジュールを気楽に持ち歩くわけには行かない。小さな汎用基板の切片にUSB-UARTのソケットとGPSのBreakOut基板のソケットをつけて一体化する。

 GPSの基板のピンが長すぎるので少し切る。それでもピンソケットの丈が高く腰高で余りすっきりした形にはならない。まあ、試験用だ。いずれレシーバーは、SDカードなどに蓄積するロガーに仕立て直さないといけない。

S_pb035298  取り回しが楽になったので、早速、車に積んで、自宅周辺を周回してデータをとった。レシーバーはダッシュボードの上において上空は見えるようにした。ただしウインドガラスを通している。こういうときに限って、狭い道に無理やり入ってきた車と鉢合わせする。

 明らかに先方がバックすれば簡単に離合できる位置だったが、この際は、おとなしく引き下がって、バックし車をやりすごした。(感心なことにロガーは完全にこれをデータとして捉えていた)。

 帰ってからGPSレシーバーのユーティリティでMapを出す。よーし、自宅周辺の地図にルートがプロットされた。ただ余り正確ではない。データを調べると15秒間隔のデータ取得なので、コーナーが少し端折られている。

 右側のコースが道から外れているのは、この道路の片側に大きな桜並木があり空が半分隠れているところだ。やはり相当空が開けていないと不正確になるようだ。早くデータログ機構を作ってビル街でテストしてみたい。

Gps_map_2

 ただ、ユーティリティには沢山の設定ウインドウがあり、レシーバーの各種オプションを設定して最適化ができるようである。これらを全くいじっていない段階で、PA6Cの性能を決めてしまうのは早すぎる。もう少し勉強する必要があるだろう。

 次の課題は、このレシーバーにつなぐ携帯用のロガーの制作である。NetPCを持ち歩くわけには行かない。なにを母体にするか迷う。ねむいさんのようにSTM32Primerを使うか、Mbedか。時計にするのだったらあまり考える必要がないが、携帯で使うときには考えることが沢山ある。

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