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2021年1月23日 (土)

ブログ再開: 我が家のWiFi環境を一新

 およそ一年半休んでいたブログを再開する。正確には、2019年の9月に最後の原稿をアップし、その後無料版のブログ凍結回避のため2020年7月に一本記事を上げているが中身はないので実質的には、1年と4ヵ月休んでいたことになる。

 これまでの草稿ファイルを読み直してみて驚いた。最後の記事のあと結構沢山の作業をしていてその記録も残っていたのだ。でも、このあたりは、2019年で何と、おととしの出来事になる。ラグビーのワールドカップの興奮を書き留めた記事もある。しかし、こんなものを今さらここに出しても何の意味もないだろう。

 月日のたつのは早い、というより去年の春から始まったコロナ騒ぎがいかに世界にとっても自分にとっても大きなショックを与えた出来事であったかということを物語る。何しろ昨年は泊りがけの旅行を一度もしていない。毎月行ってきた囲碁の例会や、IT研修の講師仲間の勉強会も殆ど中止、運動不足解消のためのジム通いも休みがちで、この1月の2回目の非常事態宣言前後も欠席が続いている。

 このあいだ後期高齢者の免許更新の認知機能テストで94点だと威張っていたら、今年の年賀状で北海道の知人が「満点」と自慢しているのを見て大笑する。免許をとって60年だと息巻いてもそれこそそれが老化の証拠と言われれば返す言葉もない。ちょうどコロナの謹慎と、ブログ休止の時期が重なったため、どんどん悲観的な考えが中心になって先が暗くなるばかりである。Cdsc01881

 とはいえ年が改まって2021年である。恒例により居間に武者凧を飾る。年賀状の数は幸い少し増えた。みなさん引きこもりでやることがなくなったのか。ここのブログのURLを自分の賀状に載せていることもあって、ブログの休止を気遣って下さる人もいる。そろそろ何とかしなければと思っていたところへ、ちょうど自宅のIT環境が変わる出来事があった。ブログを再開する意欲がこれでやっと閾値を超えたようなので、こうしてまとめている。

いや作りも作ったり17年
 再開するにあたって、これまでの記事を少し振り返ってみた。我ながら驚く記事の量である。ちょっと全体を俯瞰してみよう。退職後の暇つぶしの電子工作にはまって実に13年、記事数は285本にのぼる。これらはすべて、このブログ内のサイドページ「記事一覧」で直読可能である。

 作った製品で現役で動いているのは、小さなLEDペンライトから、人感センサーの階段照明、リモートプリンター電源制御、ガイガーカウンターや、リニアPCMオーディオプレイヤーなど10種近くで、いつも電源が入っているか、現用している。

 一方、滅多に動かさないが、動く状況(部品取りされず原型を保っている)なのは、カメラを上下左右に動かせるウェブカメラや、FPGAから組んだフォトフレーム、音量リモコン、Xbeeを使ったリモート電力ロガーなど数十点にのぼる。

 工作が止まったのは、意欲が失せたというより技術の限界で止まっていると考えて良い。ガイガーカウンターは、測定値の校正が簡単に出来ない。ウエブカメラは屋外防水仕様の実現が難しい。リニアPCMプレーヤーは早送り、早戻し機能の実現で挫折した。意気込んでいた心電計プロジェクトは、ロボット制御のための筋電電流検知が目標だったが、資料が少なすぎてあきらめた。Robott

 13年間で大抵のところはやりつくしている。こういう状況ではなかなか再開は難しい。でも、おもわぬところで喜ばれたものもある。市販の有線ロボットアームを改造して無線にした機械は、孫が「ボロット、ボロット」と言って喜んでくれた。

我が家のWiFi環境を新しくする(1/10/21)
 このあいだ友人と話をしていて、「WiFi6(シックス)にした」という話がでて、最初、IPV6のことと聞き違え、恥をかいた。我が家のネット環境は、10年近く前に1GbitのAUひかりにして以来進展はない。

 現用のWiFiルーターは、アクセスポイントとして使っており、 WiFi何とかというなら、WiFi5(802.11acをサポートする)なのだが、何故かiPhoneなどでは、WiFi4である802.11a/gあたりとしかつながらなかった。

 そもそも、WiFiは家族用で、ネットは主にPCの有線LAN経由なのでそのままになっていた。少々大きなファイルのダウンロードも、昔に比べれば信じられないほど速くなっているし、動画再生も特にストレスなく見られ、不自由を感じることはなかった。ところが、このところ支障がでてきた。家族がiPADでオンラインゲームをやっていると回線が切れるというのだ。

 これには心当たりがある。去年の暮、1ヵ月無料でAUひかりTVが見られるという勧誘の電話にのってレンタルのセットトップボックスを導入し、例の大ブームとなった「鬼滅の刃」や、「進撃の巨人」あたりの動画を見始めた。このとき家族のゲーム回線が時々タイムアウトになるようだ。
 
 回線速度を測ってみた。有線で100Mbps近く、WiFiでも数十メガビットはある。高画質TVの画像の伝送速度はせいぜい15Mbps程度なので、まだ余裕があると思うのだが、イーサネットのようなパケット回線は実質的な速度が半分も行かないことが多い。結果しては動画を2本同時に見るのは無理なようだ。

 それにしても、1Gbit対応のハブ(HUB)やケーブルを使っている割には最大速度が100Mを超えないのは不審だ。ケーブルを改めて詳しく調べてみた。すると無線LANのアダプターに行くLANケーブルが1Gbit対応でないHUBにつながっていることを発見した(10年前は、Gbit用のポート数の多いHUBは結構高かった)。そうか、原因がわかったぞ。これを1Gbit対応のHUBにつなぎ換える。

 いや、これでも改善されない。だいたいGbitイーサなのに、どこも100Mbpsを超えていない。まるまる1000Mbpsを期待しないでも、最低でも20%、普通なら半分近くあって欲しい。それなのに有線でも100メガいかないのはどう見てもおかしい。

現用のWiFiルーターWHR1166DHPの有線ポートは100Mbpsまでだった(1/11/2021)
 我が家のネット環境を簡単に説明しておこう。地下階の配電盤近くに光ONUとAU光電話のルーター(電話2回線なので2つ)があり、ルーターとONUの間はGbitのHUBでつながっている。ここまではKDDIからのレンタルで、調べるべきはルーターから下流の部分である(この思い込みがあとでたたる)。

 WiFi無線ルーター(アクセスポイント)は、一階の居間に置いてあり、有線でルーターにつながっている。TVのセットトップボックスは、無線ルーターの横にあり、無線ルーターのLANポートと有線でつながる。居間のノートPCは、WiFi経由のことが多い。

一方、家族のiPADは2階の寝室で無線でつながる。従って錯綜するのは、地下のルーターから居間に通ずる有線LANの速度が大きなカギを握っていることになる。

 そこで、かねて用意の30メーターのCAT5eケーブルで直接つないでみた。しかし、無線LANの速度は全く変わらず(WiFi接続のノートPCで測定)、iPADの回線切れも改善されない。 

 そのうち重大な事実を知った。無線ルーター(WHR1166DHP)の入口(WANポート)は1Gbps対応なのだが、分配するインターネットポートは100Mbpsだという。あれこれ、色々ネットを探しているうちに、WiFiルーターを新しくしたくなってきた。

このときは現用ルーターが802.11acをサポートしていることに気付いていなかったので、余計欲しくなり、WiFi5のルーターの中でも廉価なこれ(WSR1166DHP2)を注文した。

有線LANが1Gbitにならない原因がわかった(1/14/2021)
 新しいルーターが来るまで時間があるので、基本的な問題、有線でも100Mbpsを超えない問題解明を再開した。光ONUのイーサケーブル出口から、既存のケーブルを片っ端から1Gbps対応のケーブル(Cat5e)で繋ぎ変えて様子を見る。

ONUから電話回線のルーターまでは装置そのものはKDDIのレンタルだが、ケーブルはこちらで用意した覚えがある。実はこの中で前々から気になっていたことがある。2台のルーターを分岐させるHUBのパイロットランプ(LED)の色がバラバラなのだ。ここはすべてGbitなので、LEDは全部緑のはずなのだが、緑(Gbit)と100Mbps以下(橙)が混在しているのである。

有線の速度は、HUBやルーターについている回線速度を表すLEDで判断していた。我が家のメインPCはGbitのNICカードを入れて、ルーターまでの回線が1Gbitでつながっているのは確認されている。それなのに上部の接続でGbitになっていないなら話にならない。

 上部のHUBで緑になっている1メーターばかりのケーブルを取り出してみて驚いた。このケーブルは4芯しか接続されていない100Mbpsまでのケーブルではないか。ありゃりゃあ、これはどういうことだ。最初に工事したときのことを必死になって思い出そうとしたが、全く思い出せない。

 念のため、1Gbpsを通すケーブルを、緑のLEDの点くポートに差してみる。何と、緑でなく橙色になる。うはあ、わかったぞ、このHUBのパイロットランプは1Gbpsが橙で、100Mbps以下が緑なのだ。間違いない。Cdsc01883

これをすべて橙に統一して速度を測る。いや、おめでとうございます。有線LANでは、上り下りとも300Mbps近い速度が実現した。スマホも今までの数十Mbpsから100メガ近くまで上がる。iPADの回線も、ひかりTVによって切れることもなくなった。

何とも人騒がせなHUBだった。沢山のHUBを見てきたけれど、遅い回線の方が緑で、早い方のGbitが橙色のパイロットランプというHUBは聞いたことがない。このあと同系のHUBの仕様書をネットで探したが、LEDの色の説明はどこにもなく確認は出来なかった。
 
WiFi5の無線LANルーターをアクセスポイントにする(1/16/2021)
 注文していた新しいWiFiルーター(WSR1166DHP2)が到着した。時間があったのでネットで調べたら、この機種のマニュアルにはAP(アクセスポイント)モードでの設定の説明が一切ないので要注意ということだった。しかし、事前のこの情報のおかげでまごつかずにすんだ。

 要するに、ルーターモードとAPモードを物理スイッチで切り分けているので、ルーターの初期IPアドレスを変えるときに、PCとネットの知識がないと簡単にできないためである。前にも話したと思うが、技術が巨大化、階層化されていくと益々素人がいじるのが難しくなる。

知らない人でも出来るように色々なお助けの仕掛けが出来ているが、最後までうまく行く保証はなく、一旦途中で止まれば全く手も足もでなくなるだろう。Amazonあたりのこの製品の評価サイトには沢山の怨嗟のコメントを見ることができる。

 ともあれ、このルーターはインターネット端子もGbitイーサなので、有線でつないだ1階のノートPCの回線速度も倍増した。ただ体感的にはそれほど早くなった感じはしない。WiFiは予想通り200Mbpsを越え、画面の遷移は確かに早くなった。Cdsc01882

 これで我が家のWiFi環境は、名実ともWiFi5と言える環境になった。先に書いたように、前の無線ルーターでも、802.11acをサポートしていたのだが、元の速さが100Mbpsを越えていなかったため、この規格に上がらなかったのではないか。いわゆる大山鳴動して鼠一匹に近い騒ぎだったが、結果としては高速になったので一応は良しとしよう。

とても参考になるサイト(1/20/2021)
https://www.silex.jp/blog/wireless/2015/01/post-15.html 
この小論(2)(3)がすごい。これまでの通信の世界が一望できる
https://ascii.jp/elem/000/000/561/561734/ 
イーサケーブルのカテゴリーについての実験が参考になる

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コメント

きゅうる村さん、お久しぶりです。
 コメントありがとうございました。
 また、みかんさん、投稿ありがとうございました。
 
 本文にも書きましたが、昨今の技術革新で失われて
 いくものが沢山あって残念ですね。まあ、これは今に
 始まったことではないか。

投稿: がた老 | 2021年2月10日 (水) 14時02分

復活、おめでとうございます。
昨日覗いたら、復活していました。
偶然その日に、当方は、tumblrブログを閉めてしまいました。また再開するかもしれません。

投稿: きゅうる村 | 2021年2月 9日 (火) 09時12分

ブログ再開おめでとうございます。
昨今は無料ブログに残った貴重な資料(特に無線関連)が、サービス終了と共に消えることが多いので、残ってさえいれば、きっと誰かの助けになります。
マイペースで良いので、これからも頑張ってください。

投稿: みかん | 2021年1月25日 (月) 11時10分

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